【2年目以降】住宅ローン控除は「年末調整」でOK!必要書類や書き方、忘れたときの対処法などのポイント
住宅ローン控除は、価値のある税制優遇処置。還付をしっかり受け取るためには、1年目に確定申告、2年目以降には年末調整が必要です。
この記事では、2年目以降の年末調整に必要な書類、書き方、いつまでにすべきかなどのポイントを紹介!年末調整を忘れてしまったときの対処方法なども参考にしてくださいね。
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2年目の住宅ローン控除申請は年末調整でできる
住宅ローン控除を受けるには、初年度に確定申告が必要ですが、2年目以降は年末調整で対応できます。
年末調整とは?
年末調整とは、源泉徴収された税額の年間合計額と実際の年税額を一致させる精算の手続きのことをいいます。
会社員の場合、所得税は給与から源泉徴収されているため、年末調整の手続きは会社が従業員に代わって申告と納税を行います。
そのため、自分で全てを行う確定申告と違い、必要な書類や計算が少なくなるイメージですが、計算の元になる「扶養控除等申告書」や「配偶者控除等申告書」、「保険料控除申告書」など、住宅ローン以外の控除関連の書類も必要です。
2年目以降でも、年末調整ではなく確定申告が必要な場合がある
年収が2,000万円を超える、給与以外に所得がある、医療費控除があるなど、該当する条件がある場合、2年目以降も年末調整だけではなく確定申告をする必要があります。
住宅ローン控除に関する年末調整に必要な書類
年末調整に必要な、住宅ローン控除の申請に関する基本的な書類は以下の2つです。
一般的には確定申告した年の10月ごろに、管轄の税務署や取引している金融機関から届くので、大切に保管しておきましょう。
- 住宅借入金等特別控除申告書
- 住宅ローン年末残高証明書
1. 住宅借入金等特別控除申告書
「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」は、住宅ローン控除開始1年目の確定申告後、10月ごろに税務署から送られてきます。
特別控除が受けられる年数分の枚数が一度に送られてくるので、9年分であれば9枚です。
2年目に限らず、3年以降も毎年の年末調整のときに、この書類を一枚ずつ勤務先に提出する必要があるので、大切に保管しておきましょう。
2. 住宅ローン年末残高証明書
住宅借入金等特別控除を計算するための詳細な計算書です。住宅ローンを借入した金融機関から、毎年10~11月頃に郵送で届きます。
この証明書を基に、住宅借入金等特別控除申告書へ、住宅ローンに関する支出や控除に関する情報を記入します。
住宅借入金等特別控除申告書の書き方・記入例
「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」の書き方ですが、そこまで難しくありません。金融機関から届く「住宅ローン年末残高証明書」に記載されている内容を、該当箇所に記入していくだけです。
ただし、2カ所以上からの借り入れがある場合や連帯債務をしている場合など、記入する項目が増えたり計算が多くなったりすることも。国税局の記入例などを確認しながらすすめましょう。
国税局「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書の記入例」
記入する箇所
※国税局「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書の記入例」の画像を加工して作成
-
- 氏名・続柄・住所
- 会社名
- 会社の住所
- 「住宅ローン年末残高証明書」に記載されている「住宅借入金等の年末残高」「借入金等特別控除額」などの残高、借入金、割合などを、計算が必要な箇所は計算をして該当箇所に記入
住宅ローン控除の年末調整はいつまでにする?
年末調整の手続きは、一般的に10月の終わりごろから翌年の1月にかけて行われますが、会社の事務処理のスケジュールなども考慮して、従業員が申請書や必要書類を整えて提出するのは、11月終わり~12月中旬ごろにかけてが多いかもしれません。
提出期日は会社によっても違うので、締め切りを過ぎないように、10月に各機関から証明書が送られてきたと同時に少しずつ準備をしておくといいかもしれません。
年末調整で住宅ローン控除の申請をするのを忘れた・過ぎてしまった…
うっかり勤務先の年末調整で住宅ローン控除を受けるのを忘れてしまったり、期限を過ぎてしまったりした場合でも、以下の2つの対処方法があります。
1. 法的な期限に間に合うようであれば、勤務先へ再度年末調整のお願いをする
勤務先から提示された年末調整の申請期限を過ぎてしまった場合でも、法的には年末調整の期限は翌年の1月末までとされているため、その期日内であれば実際は申請は間に合うこともあります。
ただし、会社によっては締め切りを過ぎたものの手続きが難しいことももちろんあります。できるだけ勤務先が決めた提出期限内に申請を完了しましょう。
2. 自分で確定申告をする
もし勤務先での年末調整の提出期限も、法的期日の1月末も過ぎてしまった場合でも、自分で確定申告を行えば、住宅ローン控除やそのほかの控除も申請が可能です。
ただし、確定申告の締め切りは3月中旬ごろ。しかも年末調整では必要がなかった書類など、準備すべき書類や記入項目も多くなるので、手間も時間もかなりかかることに。
できるだけ勤務先の年末調整で済むように、提出期限内の申請をおすすめします。
住宅ローン控除とふるさと納税を併用するときの注意点
住宅ローン控除とふるさと納税は、併用して申請できます。しかも、住宅ローン控除申請の2年目はワンストップ特例制度が利用できるので、基本的には確定申告する必要がありません。
ただし、住宅ローン控除以外の控除申請がある、複数個所からの所得があるなど、確定申告が必要な場合はワンストップ特例制度での申請はできないので注意しましょう。
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連帯債務やペアローンも、年末調整でそれぞれの住宅ローン控除の申請が可能
夫婦やパートナーが、連帯債務者やペアローンなどで住宅ローンを組んでいる場合、2年目も年末調整でそれぞれ個別に住宅ローン控除を申請できます。
控除額は、それぞれが支払った利息額に基づいて計算され、個々の収入に応じて適用されます。
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年末調整をうまく使って、住宅ローン控除の手続きを楽に
所得税の軽減や節約に役立つ住宅ローン控除の申請を、2年目からは年末調整でできるのはありがたいですね!
ただし、正確に漏れのない申請をしないと、逆に手間が増えたり、還付金が正しくもらえないことにも繋がります。年末調整のときに慌てないように、必要な書類を早めに用意して、提出期限を守ることが大切です。
殖産ベストでは、ファイナンシャルプランナーとも提携していますので、年末調整や確定申告の方法、将来のライフイベントを考慮した計画など、お客様に寄り添った提案ができます。遠慮なくご相談ください。
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「住宅ローン控除の年末調整」について解説した不動産のプロは、この人!
- 殖産ベスト
- 國吉 敏元(くによし としもと)
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