外壁の代表的な種類と選び方のコツ!メンテナンスの目安やおしゃれな外壁の組み合わせも
注文住宅、建売住宅、中古住宅のどれに住むにしても、外壁選びはとても重要です。見た目だけで決めてしまうと、あとあと後悔してしまうことも。
この記事では外壁の重要性やそれぞれの特徴、メンテナンス方法などをまとめました!
家を守る!外壁選びと家の価値を上げるメンテンナンスの重要性
外壁は、雨や風から住宅の土台・柱・梁(はり)などの構造材を守る大事な役割を担っているので、注文住宅や建売住宅の長期保証の項目には必ず入っています。
住宅において重要な部分だからこそ、よく選ばれている外壁の種類や特徴を知って、自分の家に最適なものを選びましょう。
また、その選んだ外壁の素材に合ったメンテナンスを定期的にすることで、自宅の美しい外観を保つだけでなく、資産価値の維持や向上にもつながります。
外壁の代表的な種類や価格の目安、特徴一覧
ひと言で「外壁」といってもたくさんの種類があり、耐用年数やメンテナンス方法もさまざま。代表的な3種類の外壁の特徴や相場価格を一覧にまとめました。
種類 | 特徴 | 価格相場 /平米 |
耐用年数 |
窯業(サイディング) |
|
5,000円~ | 10年~15年 |
金属(ガルバリウム鋼板) |
|
6,000円~ | 20年~25年 |
モルタル |
|
7,000円~ | 10年前後 |
窯業(サイディング)のメリット・デメリット
主原料のセメントに木材繊維などを混ぜて薄く板状にしたものを窯の中で高熱処理する窯業系サイディング材は、たくさんの種類があり、石目調・木目調・タイル調などデザインも豊富!
コストパフォーマンスも良く、一戸建てに使われる外壁材の約70%を占めていて、日本ではもっともポピュラーです。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
コストが安く種類が豊富 | 種類によってはひび割れもあり |
メンテナンスや補修について
窯業系サイディングは、パネル状のサイディング材同士の継ぎ目を埋めるためにコーキングが施工されているのですが、経過年数と共にこのシリコンのコーキング材が硬化して痩せて、雨水などが入ってきてしまいます。
触ってみて弾力性がなく、パリパリと取れてしまうようだったら、コーキングの打ち増しや打ち替えが必要!
また、サイディング材の表面を触って粉っぽくなっている場合は、塗膜が剥がれているかもしれません。その場合は塗装をおすすめします。
費用は、30坪前後の一戸建てで80~100万円前後はみておきましょう。
金属(ガルバリウム鋼板)のメリット・デメリット
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛とシリコンの合金をメッキしたもので、昔のトタンと比べてサビや腐食に強いという特徴があります。
サイディングに比べて耐用年数が長く、屋根材にも採用されるケースも多い建築材料です。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
耐用年数が長い | デザインのバリエーションが限られている |
メンテナンスや補修について
耐用年数が長いガルバリウム鋼板ですが、メンテナンスフリーというわけではありません。
表面が粉っぽい場合は、経年劣化により塗膜が剥がれています。サイディングと同じように、塗装工事をおすすめします。
モルタルのメリット・デメリット
モルタルで仕上げる場合、サイディングやガルバリウム鋼板とは下地処理に違いがあります。
施工後に左官工事でモルタルの剥落を防ぐラス網の下地をつくり、最後にモルタルで塗装するため、工程も多い分費用も高く、建売住宅には少ないかもしれません。
メリット・デメリット
メリット | デメリット |
継ぎ目がなく仕上げが美しい | 汚れが目立つ、費用が高い |
メンテナンスや補修について
モルタルの場合、経年により窓や換気口の雨だれで黒ずんだり、カビやコケなどで表面が緑色になることがあります。
高圧洗浄を使ってセルフメンテナンスしている記事などもよく見ますが、強い水圧がかかった場合、モルタル自体が破損する可能性もあるので専門の清掃会社などに依頼することをおすすめします。
塗替えの目安は10年前後ですが、亀裂やひび割れなどのクラックの数が多かったり、幅が広かったりする場合は早めに補修をしましょう。
押さえておきたい!外壁選びのポイントやコツ
注文住宅の場合は特に、多数ある建材メーカーのさまざまな種類の中から外壁材を選ぶ必要があります。
室内のクロスの交換とは違い、張替えに高額な費用がかかるため、何となくや見た目だけで決めるのはNG!
ポイント1|耐久性とメンテナンスの頻度も考える
見た目や質感など素敵なものが多い自然素材の外壁は、それを維持するために定期的なメンテナンスが必要になり、ほかの外壁と比べてそのための費用がかかります。
メンテナンスがめんどうで、費用を抑えたい人は、窯業系サイディングやガルバリウム鋼板がおすすめです。
ポイント2|経年を考えた色やデザインを選ぼう
真っ白な外壁の家にしたい人も多いですが、特に幹線道路沿いの立地だと経年と共に黒ずんでいくのが早く、せっかくこだわった外観も台なしに。
幹線道路沿いの立地の場合は、グレーやブラウンなど汚れが目立たない色を選択しましょう。
また、奇抜な色やデザインを選択すると、家の売却時にマイナス要素になることもあります。趣味趣向を家にどこまで反映させるかは、家族でよく検討しましょう。
不動産のプロがおすすめ!おしゃれな外壁のデザインや組み合わせ
おすすめ1|モルタル×木目調のドアや軒天(のきてん)
モルタルの特徴は継ぎ目がなく、滑らかな高級感のある仕上がりです。ただし、凹凸が少ない建物の場合、単色で仕上げると陰影がなくのっぺりとした印象になってしまいます。
外壁から出ている部分の軒天や玄関ドアに、木目調の建材をアクセントで入れると建物に単調さがなくなり、上質で重厚感のある外観になります。
おすすめ2|窯業系サイディング×窯業系サイディング
石目調や木目調など、たくさんのデザインがある窯業系サイディング材。
単体でも見栄えがいいので、1つの素材で家全体を仕上げても問題ないですが、全体的にぼんやりとした外観になってしまいます。
間取りや法令制限にもよりますが、建物から出た袖壁や凸凹のデザイン部分などに、ベースとは異なるデザインの窯業系サイディング材を少し入れると、視覚的なアクセントにもなり立体感が生まれます。
外壁の種類は見た目のデザインだけでなく、それぞれの特徴を理解してから選ぼう!
外壁材選びは、見た目のデザインだけでなく、耐久性や定期的なメンテナンスが必要かどうかもコストに直結するので、しっかりと商品の特徴を理解するのが大切です。
外構や内装のデザインに調和し、周囲の環境とも馴染む外観を意識して、バランスの良い外壁材を選ぶと良いですよ!
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「外壁の種類」について解説した不動産のプロは、この人
- 殖産ベスト株式会社
- 平野 健児(ひらの けんじ)
- リフォーム事業、不動産仲介業、不動産買取再販業、Salesforce導入支援など、さまざまな分野でたくさんの経験を積んできました。その経験を生かし、不動産の購入・売却において注意すべきポイントもお伝えしながら、ベストな提案と笑顔で信頼できるパートナーになれるように尽力していきます!
- 【保有資格】
宅地建物取引士、2級建築士
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