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How to buy property物件購入前のあれこれ

ここがポイント「不動産広告」

 駅から徒歩10分はホント?

”JR「吉祥寺」駅徒歩12分”とか”京王井の頭線「浜田山」駅徒歩10分”といった駅からの距離。実際に歩くと「ほんとに10分??」って微妙に違ったりしますよね?

では、1分の距離って何メートルでしょうか?

・・・正解は「道路距離80メートルにつき1分間」です!

例えば440メートルは何分かと言うと、440÷80=5.5 で5.5分は間違い!

正解は端数を1分に繰り上げて6分。

実はこの「所要時間」には、坂道や信号待ちの時間は考慮されていませんのでご注意ください!実際に歩いてみると、大通りの信号待ちでプラス3分なんて事もあり得ます。

ちなみに1分80メートルって何を基準に算出しているかってご存知ですか??

なんと、健康な女性がハイヒールを履いて歩いてみた時の速度を計測した平均値だそうです。

 

 2SLDK? 3LDK?

広告の間取り図を見ていると3LDKとか4LDKとかありますが、たまに「2SLDK」という記載があります。

S=サービスルーム、いわゆる「納戸」の表記なのですが、実際に現地を見に行くと、窓もあって、収納もあって、ちゃんとしたお部屋になってます・・・なので、3LDKじゃないの??と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

そうなんです、しっかり3LDKとして利用できる間取りですがナゼ納戸??かと言うと、建築基準法で一定の採光や換気に関する開口部が基準値以下だと「居室」とみなされないからなのです。

しかし、実際に現地を見学に行くと「隣地が大きなお庭」で意外と日当たりが良かったりすることがあります!

なので、広告の間取図だけ見て、「2LDKと納戸か~」って思っちゃマズイやつです。

 

 建築条件付き?無し?

土地の広告で「建築条件はございません、お好きなハウスメーカー、工務店で建築いただけます」と言う物件と「建築条件付土地販売」と2種類の土地広告を見かけますが、この違いって何でしょうか?

先ずは「建築条件の無い土地」。

これは単純に「土地」の契約だけです。その後、ご自身でハウスメーカーを探して、ハウスメーカーや工務店と建築請負契約をしてマイホームを手に入れることになります。

もう一方の「建築条件付き土地販売」は、「土地の売買契約締結後3ヶ月以内に売主または売主の代理人と建築請負契約を締結することを条件としての販売」になります。

ですので、3ヶ月以内に建物を建築しないことが確定した時、または建築請負契約が成立しなかった場合は、土地の売買契約は白紙となり、手付金は全額返還されます。

では、両者のメリット、デメリットは何でしょうか?

メリット デメリット
建築条件なし ・好きなハウスメーカーや工務店で建築できる。
・土地契約後、3ヵ月以内に建物請負契約をする等の時間的制約がない。
・建物の総額がわかりづらい。
・上下水道やガスなどを引き込む費用がかかる場合がある。
・古屋が土地の上に存在する場合、解体費用が発生する。
・土地を自分の名義に変えてから建物を建築するので、その時期には既に土地の住宅ローンの返済がスタートする。
建築条件付き ・土地と建物の売り主が同じ場合が殆どなので、色々な手間がかからない。
・建物の参考プランと価格が最初にわかるので土地と建物の総額がわかりやすい。
・古屋が土地の上に存在していても、売り主が解体するので解体費用がかからない。
・ハウスメーカーや工務店が指定されている。
・指定されているハウスメーカーによっては工法や仕様が決まっていて選択肢が少ない場合がある。
・間取りプランを決める時間が制限される。

 

建築条件付きの土地は「建売住宅だと間取りや色味が好みに合わない、けれどもハウスメーカーを探すのが面倒、また、予算的にもハウスメーカーは合わない」といった、建売住宅と注文住宅のちょうど中間の位置に当たるのかと思います。

 

 新築なのに「フリープラン」??

新聞折込広告やインターネット広告では見かけませんが、よく街中の電柱などに貼られている広告で「新築住宅5,280万円 間取りはフリープランで作成出来ます!」なんてのがあったりします。が、これは要注意広告!

※そもそも、電柱に貼ってある広告自体が「違法」ですのでご注意を!

例えば広告に書いてある「新築住宅」という言葉。

完成前の新築住宅は、建築確認(※)を取得していなければ、「新築住宅」としての広告が出来ません。

建築確認を取得しているということは、基本的には「間取り変更」は出来ないので、上記の様な「新築住宅5,280万円 間取りはフリープラン」は違反広告です。

また、電柱広告では、お問い合わせ先が「フリーダイヤル」とか「担当者直通」の電話番号のみしか記載がなく、会社名や会社の所在地が全く書いていないものもよく見かけます。

怪しさしか感じませんね・・・

こういった広告は結構魅力的な内容の物件が多いですが、直接問い合わせせずにお付き合いのある不動産会社に確認したほうが安全です。

※建築確認とは
建築確認(けんちくかくにん)とは、建築基準法に基づき、建築物などの建築計画が建築基準法令や建築基準関係規定に適合しているかどうかを着工前に審査する行政行為のことです。この時、間取りも決めた上で申請しなければならず、申請が通った後には、基本的に申請内容の変更はできません。

 

 まとめ

不動産の広告には様々な規制やルールがあります。

上述しただけではなく、広告開始時期の制限や、LDKの表記は10帖以上無いとだめであるとか、いわゆる「おとり広告」を防ぐために、公正取引協議会という公的機関がチェック機能を果たしています。

WEB上に掲載されているポータルサイト広告は、「最高」や「抜群」などの広告禁止ワードが登録できないようになっており、記載必須項目なども明確化されているため違反広告が掲載される可能性は低いと思いますが、自宅に投函されるチラシや、電柱に貼ってある看板は、各社の自己判断で行っており、コンプライアンス意識が低い会社などはかなり際どい広告活動を行っている場合などもあります。

「少しでも安い物件が欲しい!」というのはお客様の当然の心理ですが、そこを逆手に取ってグレーな広告を行っている会社があるのも事実です。気になる広告を見かけた際は、ある程度記載内容をチェックしてからお問合せすることをおすすめします。

 

この記事を書いた人

殖産ベスト吉祥寺本店 取締役IS事業部長
矢島 大
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