【土地・新築・中古】一戸建てにかかる固定資産税Q&A|年間の平均額っていくら?
新築一戸建て、中古一戸建て、マンション、土地など、年間にかかる固定資産税の平均はいくらなのか、簡単な計算方法やどのタイミングで高くなるのか安くなるのかなど、一軒家にかかる固定資産税について知っておくと役立つ情報をまとめました!
固定資産税の支払い方法の記事はこちら
固定資産税の支払い方法Q&A|クレジットカードや決済アプリでも支払える?支払いが遅れたらどうなる?
Q. 固定資産税って?なぜ払うの?
地方税のひとつである固定資産税は、不動産を所有する限り、毎年必ずかかってくる税金。新築一戸建て、中古一戸建て、マンション以外にも、空地や駐車場、畑、山なども対象です。
固定資産税は、納税した市区町村のライフライン整備や教育・文化・福祉、産業の振興など、さまざまな行政サービスを維持し、提供するために使われます。ということは、自分が所有している地域がより良くなっていく=「所有する不動産の価値を維持&高める」ことにつながる税金ともいえます!
また、固定資産税と同時に必ずかかってくるのが「都市計画税」。不動産業者は、固定資産税と都市計画税を略して、「固都税(ことぜい)」と呼んでいます。
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「固都税(ことぜい)」=固定資産税・都市計画税ってどのくらいかかる?
一戸建ての年間の固定資産税の目安がわかる!簡単な計算方法
固定資産税は、基本的に行政が評価した「固定資産税評価額」を元に、その年の金額が決まります。
固定資産税評価額とは?
家や土地の価値について、行政が毎年1月1日の基準に基づいて評価した値。
▼固定資産税評価額について詳しくはこちら
固定資産税評価額とは?土地・建物それぞれの計算方法や目安、調べ方を知ろう!
固定資産税の基本的な計算方法
「固定資産税評価額×1.4%」=固定資産税
※税率は各自治体によって異なります。
一戸建て(一軒家)の固定資産税の計算方法|土地、建物それぞれにかかる!
一戸建ての場合の固定資産税は、土地と建物の評価額をそれぞれ計算し、それを足したものです。
「土地評価額(※1)×1.4%」+「建物評価額(※2)×1.4%」=固定資産税
※1)土地評価額の目安:土地面積×1平方メートルあたりの単価(平均30~40万円程度)
※2)建物評価額の目安:建物面積×1平方メートルあたりの単価(平均9万円程度)
Q. 【土地の場合】固定資産税の平均っていくら?
土地の固定資産税の平均は、7~9万円が目安
ただし、土地の場合、1月1日に建物があるかないかで、固定資産税の金額が大きく変わってきます。その差、なんと約6倍!注意が必要です。
土地の上に建物がない場合|軽減措置が受けられず、かなりの高額に…
「土地評価額×1.4%」=固定資産税
例)
100平方メートル(土地面積)×1平方メートル単価35万円(土地評価額)×1.4%=約49万円
土地の上に建物がある場合|軽減措置が受けられる!
土地の上に建物が立っている場合、軽減措置を受けることができ、土地評価額を6分の1にすることができます。
「土地評価額÷6×1.4%」=固定資産税
例)
100平方メートル(土地面積)×1平方メートル単価35万円(土地評価額)÷6×1.4%=約8万円
軽減措置の関連リンクはこちら
【動画付き】「不動産取得税」とは?軽減措置についても解説します
Q. 【新築一戸建ての場合】固定資産税の平均っていくら?
新築一戸建ての固定資産税の平均は、8~11万円が目安
初めの数年は、固定資産税が半分の4~6万円程度になるという軽減措置が!
新築一戸建ての場合、初めの3年間、建物内容によっては5年間、固定資産税が半分になります。固定資産税を計算するときは、軽減が3年の建物なのか、軽減5年の建物なのかを事前に確認しておきましょう。
Q. 【中古一戸建ての場合】固定資産税の平均っていくら?
中古一戸建ての固定資産税の平均は、5~10万円が目安
新築とは違い、中古一戸建ては軽減措置がないものの、減価償却といって建物を使った分だけ、建物評価額が下がっていきます。そのため必然的に、徐々に固定資産税が安くなるということに。
築年数があまり経っていない中古の一戸建ては、軽減期間が残っている場合もあるため、築年数も確認しておくといいですよ!
築年数による建物評価額の目安
新築の木造一軒家:1平方メートル9万円
築年数10年の木造一軒家:1平方メートル6万円
Q. 築50年の一戸建ての場合は、固定資産税の平均っていくら?
築50年一戸建ての固定資産税の平均は、1~2万円が目安
一戸建てが築50年まで経過すると、建物評価額はほんのわずか。そのため、固定資産税は新築当初から比べるととても安くなります。
ここまで築年数が経過していると、固定資産税は安くなるものの、「不動産取得税」という一時的に別の税金がかかってくるケースもあります。
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「不動産取得税」とは?軽減措置についても解説します
Q. 【マンションの場合の平均】固定資産税っていくら?
マンションの固定資産税の平均は、13~17万円が目安
一戸建てと比較すると高くなりますが、土地分は安くなるため、土地と建物を合わせた固定資産税額は大きく変わりません。
一戸建ての固定資産税が年間いくらかかるのか、シミュレーションしてみよう!
実際にいくつかの例で、固定資産税をシミュレーションしてみましょう。
ケース1|【新築一戸建て】土地面積100平方メートル、建物面積90平方メートル
【土地の固定資産税】
土地評価額(1平方メートルあたり) |
30万円 |
土地面積 |
100平方メートル |
土地評価額の計算方法 |
30万円×100平方メートル=3000万円★ |
軽減措置(1月1日に建物)ありの計算式 |
3000万円★÷6×1.4% |
土地の固定資産税 |
(A)70,000円 |
【建物の固定資産税】
建物評価額(1平方メートルあたり) |
9万円 |
建物面積 |
90平方メートル |
建物評価額の計算方法 |
9万円×90平方メートル=810万円◆ |
軽減措置(新築3年目)ありの計算式 |
810万円◆÷2×1.4% |
建物の固定資産税 |
(B)56,700円 |
【ケース1の場合の固定資産税】
(A)70,000円 +(B)56,700円 |
合計:126,700円 |
ケース2|【中古一戸建て・築10年】土地面積100平方メートル、建物面積90平方メートル
【土地の固定資産税】
土地評価額(1平方メートルあたり) |
30万円 |
土地面積 |
100平方メートル |
土地評価額の計算方法 |
30万円×100平方メートル=3000万円★ |
軽減措置(1月1日に建物)などの計算式 |
3000万円★÷6×1.4% |
土地の固定資産税 |
(A)70,000円 |
【建物の固定資産税】
建物評価額(1平方メートルあたり) |
6万円 |
建物面積 |
90平方メートル |
建物評価額の計算方法 |
6万円×90平方メートル=540万円◆ |
軽減措置なしの計算式 |
540万円◆×1.4% |
建物の固定資産税 |
(B)75,600円 |
【ケース2の場合の固定資産税】
(A)70,000円 +(B)75,600円 |
合計:145,600円 |
ケース3|【中古一戸建て・築50年】土地面積100平方メートル、建物面積90平方メートル
【土地の固定資産税】
土地評価額(1平方メートルあたり) |
30万円 |
土地面積 |
100平方メートル |
土地評価額の計算方法 |
30万円×100平方メートル=3000万円★ |
軽減措置(1月1日に建物)ありの計算式 |
3000万円★÷6×1.4% |
土地の固定資産税 |
(A)70,000円 |
【建物の固定資産税】
建物評価額(1平方メートルあたり) |
1万円 |
建物面積 |
90平方メートル |
建物評価額の計算方法 |
1万円×90平方メートル=90万円◆ |
軽減措置なしの計算式 |
90万円◆×1.4% |
建物の固定資産税 |
(B)12,600円 |
【ケース3の場合の固定資産税】
(A)70,000円 +(B)12,600円 |
合計:82,600円 |
一戸建ての固定資産税が上がるタイミングと下がるタイミング
土地評価額は、3年に1度、評価替えという見直しをします。そのため、固定資産税は3年ごとに納付する額が変わる可能性があります。
当たり前ですが、土地評価額が上がったタイミングで固定資産税は高くなり、土地評価額が下がったタイミングで固定資産税は安くなります。
土地評価額は、自宅に届く固定資産税請求書に記載があるので、土地評価額が上がったのか下がったのかをチェックをしてみましょう。
建物に関しての固定資産税は、基本的に4年目に軽減措置が終わるため、単純計算で固定資産税は倍になります。軽減措置が適用されない場合にどのくらいの金額がかかるのか、あらかじめ把握しておくことも重要です。
一戸建ての固定資産税がいくらなのかを知って、無理のないライフプランニングを
物件を購入するときに、物件価格や諸費用、月々のローン支払い額などに目が行きがちです。しかし、固定資産税は土地や一戸建てなどを所有する限り、毎年かかってくる決して安くない税金。
購入する物件に、毎年どのくらいの固定資産税がかかるのかを忘れずに確認と把握をして、無理のないライフプランニングをしましょう!
「一戸建てにかかる固定資産税はいくら?」について解説した不動産のプロは、この人!
- 殖産ベスト
- 田草川 聡(たくさがわ さとし)
- 不動産購入・売却において必要な知識はもちろん、吉祥寺・三鷹・荻窪・中野などの城西地域の情報にも詳しいです!
自ら注文建築をした経験を活かして、エリアや土地、建物、暮らしなど、どのようなプランがお客様の生活にマッチするのか、どのような建築会社がおすすめかなど、さまざまな角度から提案をさせていただきます。
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