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How to buy property物件購入前のあれこれ

家を買って、将来売れるのか不安・・・家の資産価値について考える #暮らしさがし2

今回は、以前の記事「賃貸と持ち家けっきょくどっちが良いの?〜東京で結婚して子供が生まれたらどうすべき?〜【前編】」の中で、「持ち家のデメリット」としてお伝えした、「将来売却できるのか不安」という問題について、考えていきます。

※当記事の最後に、動画による解説も掲載しております。今すぐ動画をご覧になりたい場合は、こちらからご覧いただけます。

 

 家は買った後は価値が減っていくだけ・・・?

色々な動画やコラムで「家を購入しても将来資産価値が減っていく」、「ローンを払うだけ払っても将来、価値が残らない」、と言われているのを耳にしたことがある方も多いと思います。これらは、対象として日本全国、または◯◯地方などの広い地域を想定した包括的なお話になっています。

しかし、「賃貸と持ち家、けっきょくどっちがいいの?」でも触れたように、弊社がお取り扱いしている城西エリア(吉祥寺・杉並・中野・三鷹・世田谷)においては、必ずしも上記の指摘が当てはまるわけではありません。将来のことは誰にも確かなことは言えませんが、当社は創業30年の会社です。30年前に家を買った人の将来がまさに今であり、当然ですが、30年前に購入していただいてた物件はきちんと価格がついて販売できています。

 

 結論!

まず、対象地域は上記でも申し上げたように、吉祥寺・杉並・中野・三鷹・世田谷に限定して考えていきます。なお、マンションは経年による条件が戸建とは違いますので、今回は土地付きの戸建のお話です。

このエリアで買った不動産が「将来売れるのか・売れないのか」、という点については、ほぼ確実に売れます。この地域で「6,000万円で買った土地付きの家を500万円でもいいから売りたい」という人がいれば、絶対に誰か買います。

ただこの記事をご覧になっている方は、そういうことが知りたいのではないはずです。例えば、6,000万円で買った物件に2~30年住んだ後、4,000万円~5,000万円くらいで売りたい、そういうことですよね。

 

 建物の価値

まず建物についてお話します。生活していれば、建物は汚れたり壊れたりしていきます。さらに古くなってくると雨漏りしてきたり、家が傾いてしまっていたり・・・このように根本的な「住む」機能に支障をきたしているような欠陥があれば、その建物に価値をつけるのは難しくなります。

ただ、国が定めている固定資産税評価に関わる減価償却率のように年数を経ると定率で建物の価値が下がっていく計算と、実際に売却する時の価値とが必ずしもリンクしているわけではありません。

きれいに住んでいて、メンテナンスもされていて、初めて見た方が「この家いいな、住みたいな」と思うような建物でしたら、国が定めている「法定耐用年数において価値がほとんどない」とされる建物であっても、実際には相応の販売価格が付きます。丁寧に住んでいれば「ある程度価値を守る」ことができるのです。

 

 土地の価値

土地は建物とは違い、相場が同じであれば、購入してから年数が経っていても価値は変わりません。

普段私達が「買っているもの」はほとんどが「消費するもの」です。洋服・食事・家電・・・これらは使っているうちに価値が下がっていきます。こういったものを法律用語では「動産」と言います。

一方、土地は「不動産」です。土地は放っておいても、雑草が生えるくらいで、海に沈むわけでもないですし、面積が減っていくわけでもないです。100年後の相場がもし今と同じだった場合、同じ値段で売れます。

 

 建物と土地の価格のバランス

建物と土地の価格の割合についても考えてみましょう。このバランスは、場所によって様々です。土地が安く、建物が土地の値段の2倍~3倍するような場所もあると思います。

この城西エリア(吉祥寺・杉並・中野・三鷹・世田谷)では、大まかに、「建物:土地=1:3」になっていることが多いです。

具体的には、1,500万円の建物に対して4,500万円の土地がセットになっていることが多いです。2,000万円の建物の場合は、6,000万円の土地がセットになっている、という具合ですね。

これが何を意味するかというと、例えば、Aさんが杉並区で6,000万円の物件を購入したとします。

30年後、建物はボロボロになってしまってもう価値がない状態になっていたら、建物部分は残念ながら価値が0円です。しかし、土地はどうでしょうか。購入した時と同じ相場なら、4,500万円の価値は土地に残っている、ということです。

 

 将来のことはわからない。でも比較的リスクの低い地域です。

先程から繰り返し「相場が同じなら」と出てきていますのでその点についてさらに考えてみます。

これから日本では少子化が進んでいくと言われています。それに伴って住宅の需要が減り、不動産の相場が下落する可能性もあります。未来のことなので憶測の話になりますが、この地域で30年営業してきた私達は城西エリアに関して「大幅な相場下落のリスクが低い」と体感しています。

ここからは、その理由についてお話していきます。

 

 理由1.居住性の高い地域である

中央線沿線エリアは、明治や昭和初期の頃から文豪の方々や財界・政界の方々が住んでいた、当時から人気のある住宅街です。高級住宅地も点在していて、昔の別荘地もあります。

一つの例として、郊外に大型のショッピングモールがドン!とできて、その近くに新興住宅地が一気に出来て、きれいな町並み、みんなで新しい生活を始める、という環境・・・を考えてみます。素敵ですね。ただし、何かのきっかけで、そのショッピングモールを経営していた会社が倒産して、ショッピングモールがなくなってしまったら、そのときの土地の価値はどうなるでしょうか。。。

この城西エリアには、そういう新興住宅地や大型ショッピングモールがない代わりに、一気に土地の価値が下落してしまうような可能性が低い場所です。

 

 理由2.つや消しのブランド力がある


「つや消しのブランド力」というのは、勝手に言っているだけですが(笑)。

語弊を恐れず言わせていただくと、この城西エリアは、一般的に「東京」と聞いてイメージするような、港区や中央区などのキラキラした「東京のセレブエリア」「都心5区」みたいな感じではない、ということです。

上記のような都心のキラキラしているエリアは、ピラミッドの先端の方々が住んでいる地域です。ただピラミッドなので、先端に行けば行くほど需要も供給も数は減っていきます。そして、経済動向にも影響を受けやすい地域でもあります。

一方、城西エリアはピラミッドで言うと先端の少し下のところで、需要と供給の層が厚いのが特徴です。東京都心で働いている方々が「戸建を持とう」と思った時に、場所的にも価格的にもちょうど良く、比較的堅実な方々に選ばれ続けるブランド力があるのがこのエリアです。

 

 理由3.既に町並みが形成されているエリア

次は、希少性について考えていきます。城西エリアを含む東京都23区とその周辺エリアは、既に町並みが形成されているため、新規の大型開発分譲地が作りにくい状況にあります。

もっと都心から離れて、例えば、都心まで電車で1時間~1時間半くらいの郊外の場所で、全50区画の開発分譲地があったとします。その距離でしたら通勤も可能ですし、道路も広く家も大きい、庭付きカースペースも2台分、周囲も自然が多い、そしてお値段もお手頃です。

ただ、そういった地域には、将来また別の大型開発分譲地ができる可能性も高いのです。もし50区画の新規販売がされているときに、すぐ近くで自宅を(中古住宅として)売ろうとした場合、やはり影響を受けてしまいます。

一方、この城西エリアでは、既に形成されている住宅地の中から、ポロっと2~3区画という小規模な分譲地が出ます。需要がある地域にも関わらず供給が少ない状況です。そのおかげで、常に希少性が維持されていて、買い手がいらっしゃる状態をキープしています。

 

 理由4.人口減少しにくい地域と考えられる

内閣府ホームページで確認できる日本全体の人口推移によると、2020年現在から2040年に向けて日本の人口は約15%減少するという予測が出ています。さらに2060年では約31%減と予測されています。

一方、東京都の人口予測推移を見ますと、2020年から2040年で約3%の減少、2050年になると約8%減少、2060年では約15.3%減少の予測となっています。日本全体の推移に比べて、東京都の人口減少幅は緩やかなことがわかります。

さらに、城西地域に絞って見ていきます。

厚生労働省の施設等機関である「国立社会保障・人口問題研究所」より出されている「日本の地域別将来推計人口」データで、行政区別の人口推移予測を見ることができます。

武蔵野市、杉並区、中野区、三鷹市、世田谷区においては、2045年までの人口推移データが掲載されていました。これらの市区の平均値を計算してみると、2020年から2045年にかけて約1.6%増加する予測になっています。

まとめると、日本全体では最大で約3割人口が減少、東京都全体は1~1.5割の減少、城西エリアはほぼ横ばいか若干増加、という予測です。

(※城西エリアに限らず、東京都の都心部に近いエリアや23区は比較的増加傾向にあり、周辺市部は減少傾向の予測になっていました。)

 

 理由5.自然災害に強い地域

自然災害については人間の力の及ばないことが多々ありますが、ご参考までに実際にお客様から頂いている声を中心にお伝えしたいと思います。

東日本大震災から間もなく10年経過しようとしていますが、あの震災の時に、埋立地エリアの液状化の問題やマンションの揺れの問題、停電でエレベーターが使えない問題、などがあったことを覚えていらっしゃるでしょうか。当時、山側であるこの城西エリアへお引越しを検討されている、というお客様から多くのお問い合わせを頂きました。ニュースや各種の報道などでも、武蔵野台地は地盤が安定している、などと取り上げられたりもしました。

そして、2020年の新型コロナウイルスの影響で、働き方や暮らし方を見直す動きもあります。無理をして都心部に住む必要がなくなったり、テレワークのために自宅にもう1部屋必要になったり、子供をのびのび家の中でも遊ばせてあげられる環境を求めて家探しを始められた方もいらっしゃると思います。実際にこの数ヶ月で、そういうお問い合わせが増えています。

こうして見ていくと、この城西地域は様々なシーンにおいてニーズがある地域と言えるのかな、と思います。

 

 まとめ

建物の価値は、丁寧に住んでいただいて、メンテナンスを行っていただくことで保つことが可能です。

土地の価値については、相場が同じなら、将来においても価値は維持されます。

また、この城西エリアにおいては、家を購入する際の金額において、その価値が減りにくい土地の占める割合が多い、結果として売却時に価値が維持されやすい場所です。それに加えて、将来的にも、比較的資産価値の減少しにくい地域でもあります。

総合すると、この城西エリアにおいて持ち家のデメリットの1つである「将来売れるのか不安」という点はそれほど大きな懸念点ではないと言えるでしょう。

 

 動画

こちらから動画による解説をご覧いただけます。

※過去の関連記事はこちら→「第11回一語一得 家の買い時っていったいいつなの??

 

この記事を書いた人

殖産ベスト吉祥寺本店 取締役
矢島 大
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