土地を購入する流れ|買うときにかかる費用・税金や注意点もチェック!
注文住宅で家を建てることを希望している場合、まずは「土地」を購入しなければなりません。
でも、土地を買うには、どのような流れで、どんな手続きが必要なのか、意外と知らない方も多いのでは?
今回は、土地購入の基本的な流れや注意点について説明します!
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土地を購入するときの流れや手続きを知ろう!
希望する土地の情報収集から、希望に合った土地が見つかったときの手続き、契約、引き渡しまで、土地を買うための一連の流れを見ていきましょう。
Step1. 土地の情報収集をする
まずはインターネットなどで、自分の希望に沿って、土地の情報を収集します。
気になる土地を見つけたら、その土地を販売している不動産会社に問い合わせ、詳細の資料をもらって比較検討します。その際、不動産会社に希望の条件を伝えて、条件に近い土地が出たときに連絡をもらえるようにしておくのもおすすめです。
また、気になった土地に関しての不明点や疑問点があればうやむやにせず、必ず不動産会社に問い合わせをして解決しておきましょう。
Step2. 建物のボリュームや建物金額の想定を立てる
候補がいくつか決まったら、その土地の上に建つ建物のボリュームや金額の想定を立てます。土地の販売図面に参考プランが載っていれば、それを参考にできますが、もしなければ不動産会社に依頼すればつくってもらえますよ!
Step3. 土地を決めたら、購入申込書を提出する
検討している土地に建てる建物のボリュームや金額に問題なければ、不動産屋会社へ「購入申込書」を提出します。購入申込書は売買契約書ではないので、キャンセルが可能で料金が発生することはありません。
もし、売買価格、契約日、引き渡し日など、希望条件がある場合には、不動産会社と相談しながら申込書に追記します。
Step4. 住宅ローンの事前審査を申し込む
土地の申込と同時に進めるのが、住宅ローンの事前審査です。住宅ローンは土地と住宅を合わせた金額で組めるので、まずはその額の借り入れができるか、金融機関へ事前審査の申し込みをしましょう。すでに住宅ローンの事前審査を済ませている場合は、必要ありません。
先に土地だけのローンを始める場合や、現在の住宅ローンの支払いが重なってしまう場合でも、「元金据え置き」や「土地先行融資」など、金融機関には住宅ローンのプランがいろいろあります。
不安がある場合は、事前審査を申し込む前に、まずは不動産会社に相談しましょう。
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Step5. 土地の売買契約を締結する
住宅ローンの事前審査が通り、土地購入の諸条件が整えば本契約に進みます。
不動産会社で「重要事項説明書」「売買契約書」の読み合わせをし、手付金を売主へ渡すことで売買契約を締結します。
【重要事項説明書とは?】
購入する土地がどのような法規制下にある土地なのか、どのような時に契約の解除になるのかなど、取引の内容を説明する書面。
【手付金とは?】
物件価格に充当する金銭で、一般的に物件価格の5%以内の金額。
Step6. 住宅ローンの本審査を申し込む
土地の売買契約が完了したら、住宅ローンの本審査の申し込みをします。複数の銀行の事前審査が通っていれば、その中から希望にあった条件の金融機関に決めます。
本審査は用意する書類も多く、結果が出るまでに1〜2週間かかるため、余裕をもって準備しましょう。
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Step7. 銀行と金銭消費貸借契約を交わす
住宅ローンの本審査が通り、土地の引渡し日が決まったら、金融機関、借りる金額、月々の返済額、利息、返済期日、遅延損害金などが記載された「金銭消費貸借契約」を交わします。
Step8. 土地の引渡しの手続きをする
土地の引き渡しは、一般的には金銭消費貸借契約が完了してから数日後、融資を受ける金融機関に売主、買主、司法書士、不動産会社などの仲介業者が集まり、売主へ物件代金を支払うなどの手続きをします。
所有権の移転の登記は基本的に司法書士が行い、それが終われば土地の引き渡しは完了です!
土地を買うときにかかる費用
土地の購入金額とは別にかかる、代表的な費用です。
1~5を合わせると、物件価格のおよそ7%前後の金額になるのが一般的です。
- 登記にかかる費用
- 金融機関への手数料など
- 仲介手数料
- 印紙代
- 固定資産税・都市計画税の清算
1. 登記にかかる費用
所有権移転の登記のときに発生する、「登録免許税」と「司法書士への報酬」が必要です。
登録免許税は「固定資産税評価額×税率」で計算できます。税率には軽減措置があるので、条件などを確認しておきましょう。
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2. 金融機関への手数料など
住宅ローンを利用する場合、「本審査への提出書類の入手代」「金融機関への事務手数料」「金銭消費貸借契約書に貼る印紙代」などがかかります。
3. 仲介手数料
土地を仲介した不動産会社に支払う手数料です。一般的には、「物件価格×3%+60,000円+消費税」を合わせた金額です。
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4. 印紙代
売買契約書に貼付する印紙代です。金額は物件価格によって変わります。
1,000万円以上~5,000万円以下は1万円、5,000万円以上~1億円以下は3万円程度。
※参考:国税局「不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」
5. 固定資産税・都市計画税の清算
固定資産税・都市計画税は、毎年1月1日時点の土地の所有者に課税され、4~5月ころに納税通知が届くものです。売買が発生した年の分は、すでに売主宛に1年分の税金が請求され、すでに支払っていることもあります。
売買が成立したら、「1月1日~引き渡し日までの日割り分が売主負担」、「引き渡し日~12月31日までの日割り分が買主負担」になるので、買主は契約時に買主負担分を売主に支払います。
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土地の購入後にかかる税金
所有する土地には購入時の費用だけでなく、その後も税金が発生します。知らなかった!と言っても、必ずかかってくるものなので、しっかりチェックしておきましょう。
不動産取得税
土地や家屋を取得した人へ課税される税金です。おおまかな納税額の計算方法は、「固定資産税評価額×4%」。相続で取得した人は対象外です。
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【動画付き】「不動産取得税」とは?軽減措置についても解説します
固定資産税
毎年1月1日に所有している土地の市町村から課税されます。原則「固定資産税評価額×1.4%」です。
都市計画税
固定資産税と同様、1月1日時点の所有者に課税されます。原則「固定資産税評価額×0.3%」です。
現地で確認するポイントもチェック!土地を買うときの注意点 4つ
土地は、さまざまな条件で販売に出されていますが、ネット上や土地の販売図面には、記載されていない情報やわかりづらいこともあります。
土地の購入を検討している場合に、注意しておきたいポイントをまとめました。
1. 気になる土地には直接行って、目で確認!
実際に現地に行って、土地や周辺の状況を確認することは必須です。そのときは、以下のような項目は必ずチェックするようにしましょう。
- 周辺の住環境や施設は希望通りか
- となりの土地との境がわかる境界標があるか
- 土地に高低差がないか
- 電柱や標識などの位置
2. ライフラインのチェック
例えば「現況更地」の物件でも、上下水・ガス・電気などのライフラインの確認は必ずしましょう。
宅地内に引き込まれているのか、引き込まれていなければ前面道路のライフラインの状況はどうかなど、目で確認できるものと目で確認できないものも、不動産会社に確認しながら把握することが大切です。
3. 建物がまだ残っている場合、解体費用や時期などの確認を
個人所有の土地の場合、古屋(古くなった建物)があることがほとんどです。なぜなら、1月1日に更地だと、建物がある場合と比べて、数倍の固定資産税がかかってしまうからです。
古屋がある場合は、解体は売主と買主のどちらがするのか、費用はどのくらいなのか、時期は決まっているか、引き渡し時期がいつなのかなど、不動産会社に確認しましょう。
4. 地盤改良が必要かどうかは、購入してからじゃないとわからない
「この土地は地盤改良が必要ですか?」
これは不動産会社のスタッフが、土地の購入を検討している方によくされる質問なのですが、実際には「わかりません」としか回答できないのが現実です。
というのは、まずはその土地を購入してから、どんな建物をどの位置に建てたいかをハウスメーカーとある程度決めて、地盤調査を行うからです。その結果、希望の建物が建てられる土地か、それとも地盤改良が必要かがはじめてわかるからです。
ただし、近隣に希望に近い家が建っていたり、元々建っていた家が問題なければ、大掛かりな地盤改良は必要がないことも。まずは、不動産会社が近隣の事例を知っているかどうかを聞いてみましょう。
▼「地盤調査」「地盤改良」をもっと詳しく知ろう!
土地を購入するときの流れや注意点を知って、賢く買おう!
土地の購入を検討するときは、流れはもちろん、土地の価格以外にかかる費用や手続き、住宅ローンの審査をいつにするのかなど、買うために必要なことを把握しておくと安心です。
また、買ってから後悔しないためにも、資料やデータだけでなく、目に見えていない部分や近隣状況なども信頼できる不動産会社に聞きながら、アドバイスをもらいましょう。
弊社には、土地購入のアドバイスができる不動産のプロがたくさんいます。ぜひお気軽にご相談ください!
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「土地の購入の流れ」について解説した不動産のプロは、この人
- 殖産ベスト
- 村田 公穀(むらた こうき)
- 主に中央線沿線、京王井の頭線エリアの不動産に地域密着で携わり、はや十数年。このエリアの不動産の購入、売却に関するご相談には、自信をもってお答えします!
お客様の気持ちに寄り添ったアドバイスを心掛けながら、最終的には安心して購入できる不動産をご提案します。
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