【移転】小麦アレルギーでも本格的なスイーツが楽しめる!吉祥寺「米粉のお菓子屋リリアン」
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吉祥寺
グルメ
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吉祥寺の井の頭公園裏に、「米粉のお菓子屋リリアン」が6月1日にオープン。フレンチテイストのオシャレな店内に並ぶ米粉を使ったお菓子たちは、フランス仕込みの本格派スイーツでした。
※2021年10月追記
こちらのお店は、2021年10月24日で三鷹市井の頭での営業を終了し、11月下旬より五日市街道沿い(東京都武蔵野市吉祥寺北町1-30-2)へ移転されたそうです。
以下の記事は、移転前の内容です。
上品なフレンチテイストがかわいいお菓子屋さん
吉祥寺駅の公園口から「リリアン」までは徒歩10分ほど。井の頭公園近くの住宅街にさりげなくたたずんでいます。
外観はほぼ以前入っていた喫茶店のままなのだそう。一見お菓子屋さんとわかりにくいですが、お店の前に立っている小さな黒板が目印です。
中に入ると、ショーケースと壁いっぱいにお菓子が並んでいます。
内装は大人かわいい上品なフレンチテイスト。ところどころにウサギや小鳥、エッフェル塔などの小物がちりばめられています。
自身のアレルギーをきっかけに米粉のお菓子作りへ
販売しているお菓子はすべて店内の厨房での手作り。店名の通り、小麦粉を一切使わずに米粉を使用したお菓子なので店内に微細な小麦粉が舞うこともなく、小麦アレルギーのある方でも安心して入れます。
オーナーでパティシエの中村彩さんが米粉のお菓子を作り始めたのは、自身が小麦アレルギーになったことがきっかけだったそう。
「“Bois de sucre(ボワ・ドゥ・シュークル)”という洋菓子屋さんを開いていたのですが、仕事柄、長年小麦粉を吸い続けたことで小麦アレルギーになってしまいました。小麦粉を扱い続けるのが体調的につらくなったことと、自分が食べられないものをお客さまに出すわけにはいかないので、迷った末に米粉のお菓子作りを少しずつ始めてみました。するとお客さまにとても好評だったので、一度お店を閉めて本格的に米粉を使ったお菓子作りに専念。試行錯誤を繰り返し、ついに今年(2018年)の6月に“リリアン”をオープンしました」と中村さん。
「リリアン(Rizriant)」という店名の由来は、フランス語を掛け合わせた造語。お米を意味する「Riz」と、ニコニコしているという意味の「riant」をつなげた言葉です。小麦アレルギーでもそうでなくても、誰もがおいしくお菓子を食べて笑顔になれるように、という願いを込めてつけられたのだとか。
「“リリアン”のお菓子は小麦粉を使わないグルテンフリーですが、完全植物性食材を使うヴィーガンやマクロビとは違い、動物性食材のバターや卵を使用しています。アレルギーの有無を問わずおいしく食べられるお菓子をコンセプトとして、なによりも味のクオリティにこだわっています」(中村さん)
材料が変わってもおいしさの水準は変わらないよう、徹底的に計算しつくされたお菓子たちなのです。
米粉であることを忘れるほどの絶品スイーツ
「リリアン」で並ぶお菓子は、米粉を使った生ケーキやクッキーなどの焼き菓子が中心。そのほかに、プリンやマカロン、期間限定のゼリーなどそもそも米粉を使わないお菓子も並んでいます。
「焼き菓子は米粉の方がよりホロホロとしたやさしい食感が楽しめます。また保湿性が高いので、小麦粉のスポンジは次の日はパサパサになりますが、米粉だと次の日もしっとりしているんですよ」と中村さん。
しかし、米粉のお菓子をマスターするまでには、大変な苦労がありました。
「米粉についての知識はあったのですが、実際焼き菓子やスポンジを作ってみるとしけっているのかと思うほど固くなってしまったり、お餅のような食感になってしまったり。最初は扱いがとても難しかったです。米粉は吸水率が高くて、しかもその種類によっても水分の吸い方が全然違うので、それを理解して調整するのが大変でした。今はわかってきたので新しいレシピも作りやすくなっています」(中村さん)
そんな試行錯誤を繰り返して完成された米粉のスイーツをいくつかご紹介します。
まずこちらは「イチゴとマンゴーのケーキ」(500円)。米粉で作ったスポンジの間にマンゴーとイチゴをはさみ、上にもゴロゴロとした角切りマンゴー、さらに金箔をトッピングした贅沢な一品です。
米粉のスポンジはふんわりしながらも密度があります。しかもしっとりしているので、ジューシーなマンゴーと一緒に食べても適度な存在感が。フワフワのクリームは適度な甘さで、甘酸っぱいイチゴが全体の味わいを引き立てています。
こちらは「ケックサレ(オニオンベーコン)」(270円)。見た目は甘いパウンドケーキのようですが、実は甘くないおかず系のケーキなのです。
「小麦アレルギーになって一番困ったのがランチ。外食で小麦を使わないメニュー選びは難しく、何か安心して食べられるものがあればと考えたのが米粉で作ったケックサレでした。フランスのお菓子屋さんでは総菜などを置いていることが多いのですが、そんな感覚で店頭に置いています」と中村さん。
生地に自家製のベーコン、オニオン、オリーブ、クリームチーズが入っていて、上にプチトマトがトッピングされています。ベーコンとオリーブの適度な塩味とクリームチーズのまろやかさが好バランス。密度があるので意外と1つ食べても満足感があります。
冷やして食べるとしっとり、トースターで焼くとサクッとしてガーリックの香りが引き立ちます。食事はもちろんですが、ワインなどのお酒のお供にもぴったりですよ。
素朴で愛らしい焼き菓子は、自分のおやつにもプレゼントにも最適。
「米粉のかぼちゃクッキー」(写真左・4枚入り270円)は、かぼちゃのペーストのほかにシナモン、ヘーゼルナッツパウダーが入っていて、素朴な味わいながらも深みのあるおいしさ。ザクザクとした食感が小気味よく、後味にパンプキンシードの香ばしい香りが鼻に抜けると懐かしさを感じさせます。
写真右の「メープルのことりサブレ」(2枚入り130円)は、その名の通り小鳥と花の形をした可愛らしいクッキーのペアセット。ちょっとしたギフトに添えても喜ばれそうです。米粉とバター、卵とメープルシュガーというシンプルな材料で、サクッと軽い食感。ほのかにメープルが香るやさしい味わいです。
どのスイーツも満足感のあるおいしさで、食べていると米粉かどうかということは忘れてしまうほど。予約をすればホールケーキの注文も可能とのこと、ぜひ米粉のケーキを堪能してみてはいかがでしょうか。
紅茶やポストカードなどお菓子以外にも注目の逸品が!
「リリアン」ではお菓子を引き立てる選りすぐりの紅茶(ティーバッグ1個入り120円、5個入り550円)もラインナップ。
「お客さまの紹介で、偶然近所で紅茶の卸売をしていた“茶壷房紅茶(ちゃふうぼうこうちゃ)”さんと出会い、その縁からお店に置かせていただいています。一杯一杯試飲して、お菓子に合う紅茶を選びました」
アッサム紅茶など定番のものから、カフェインが苦手な方や妊婦さんでも安心して飲めるよう、カフェインレスの紅茶(茶葉1袋120円)も用意されています。
また、中村さんの妹さんがデザインされたオリジナルのポストカード(150円)も。プレゼントにそっと添えると、より華やかになりそうです。
実は、「リリアン」のロゴも妹さんのデザインなのだとか。
よく見ると“R”と“t”に稲穂がデザインされていたり、小鳥が止まっていたりなど、細部までこだわりが感じられます。
お店に訪れた際は、ぜひ看板をよーく見てみてください!
まとめ
小麦アレルギーの有無は関係なく、おいしさに惹かれて通われているお客さまが多く、外観がシンプルなので男性にも「気兼ねなく入れる」と評判なのだとか。お菓子すべてに小麦以外のアレルギー表記もされていて、一つ一つに心配りを感じられる素敵なお店でした。自分のティータイム用はもちろん、おみやげとしてもオススメですよ。
米粉のお菓子屋 リリアン(Rizriant)
- 電話
- 0422-24-6463
- 営業時間
- 11:00~18:00
- 定休日
- 火曜日・水曜日
- URL
- http://www015.upp.so-net.ne.jp/Boisdesucre/
- 住所
- 東京都三鷹市井の頭4-14-11、1階